子どものワーキングメモリーを鍛える方法8選!遊びながら記憶力を鍛えよう

「指示をしても2つ以上は忘れてしまう」

「授業についていけない」

などの、お子様の様子に悩まれる保護者の方も多いのではないでしょうか。このような悩みには、子どものワーキングメモリーが関係しているかもしれません。ワーキングメモリーが低いと、学校生活や日常のあらゆる場面で困難が生じる可能性があります。

この記事では、ワーキングメモリーとは何かということや、ワーキングメモリーの鍛え方を紹介していきます。日常の中で楽しみながらワーキングメモリーを鍛える方法も紹介しますので、お子様の記憶力にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

目次

ワーキングメモリーとは

ワーキングメモリーとは

ワーキングメモリーは、耳や目から集めた情報を、脳が保持したり処理したりする働きのことで、「作業記憶」ともよばれています。

1974年にイギリスの心理学者アラン・バドリー氏とグラハム・ヒッチ氏が提唱しました。私たちは、ワーキングメモリーによって、脳に入ってくる情報を一時的に記憶して、重要度を判断し、必要な情報の取捨選択をしているのです。

友達の話した内容を記憶して質問をしたり、料理のレシピで分量を確認して、その通りに量ったりできるのも、ワーキングメモリーが働いているからです。学習やコミュニケーションなど、日常のあらゆる場面でワーキングメモリーを活用していることが分かりますね。

ワーキングメモリーの構成要素

ワーキングメモリーは次の4つの要素で構成されています。

  • 音韻ループ
  • 視空間スケッチパッド
  • エピソーディックバッファ
  • 中央実行系
ワーキングメモリーの構成要素

音韻ループ

音韻ループは音情報の記憶で、言葉に関する情報の記憶に使用します。耳からの情報を保持する音韻ストアと、文字で提示された単語を音声として再生する構音リハーサルメカニズムからなります。たとえば「080-1234-5678」という電話番号を耳で聴いた時は音韻ストアに直接入力します。一方で、目で見た場合は「ぜろはちぜろ、いちにさんよん…」というように頭の中で音を再生してから音韻ストアに入力されます。

視空間スケッチパッド

視空間スケッチパッドは、視覚情報の記憶に使用します。具体的には、部屋のどこに家具を置くかイメージする時や、板書を書き写す時などに使います。大きさや形、色、空間における位置など、言語化できない情報を視覚イメージとして保持します。

エピソーディックバッファ

エピソーディックバッファは、音と映像を組み合わせた記憶に使用します。具体的には、その日のことを思い出しながら日記を書くときや、誰と会話したかを思い出すときなどに使います。エピソーディックバッファでは視覚、空間、音声を統合したり、長期記憶で保持している情報と感覚器官から得た情報を照らし合わせたりします。

中央実行系

中央実行系は、上の3要素に指示を出す役割を持ちます。3要素の司令塔となって、指示を与えたり情報に注意を向けたりしますが、情報を保持する機能はありません。例えば、今日が何曜日かを意識していることで「休日なのにいつもの道をぼんやりと歩いていたら、学校に向かっていた」というような状況を回避する役割を持っています。

ワーキングメモリーが低い子どもの特徴は?

ワーキングメモリーが低い子どもの特徴は?

ワーキングメモリーには個人差がありますが、著しく低い場合、日常の様々な場面で困難を感じたり、生活の中で問題が生じる可能性があります。

それは、目や耳から入ってくる情報を上手に処理できないからです。具体的には、以下のような問題が生じやすいといわれています。

  • 忘れ物が多く、注意しても改善されない
  • 複数の物事や指示が理解できない
  • 読み書き・計算が遅い、苦手である
  • 集中力がない
  • 思考の切り替えが苦手

忘れ物が多く、注意しても改善されない

ワーキングメモリーが低い子どもは、忘れ物が多い傾向にあります。例えば、先生が黒板に書いた「明日の持ち物」を連絡帳に書き写すときに、ワーキングメモリーが必要ですし、連絡帳を見ながら持ち物を用意するときも、同様にワーキングメモリーを使います。ワーキングメモリーが不足していることで、板書の書き写しや、持ち物を用意をするときに、情報が抜け落ちてしまうことがあります。

複数の物事や指示が理解できない

ワーキングメモリーが低い子どもは、複数の物事や指示を理解するのが困難です。例えば、学校で先生から「教室に戻ったら手を洗って、着替えて、ノートを提出してください」という指示を受けたとします。ワーキングメモリーが低い子どもは、一度に複数の指示を出されると、脳内で同時にすべての動作を処理しようとしてしまって、頭がパンクしてしまいます。ワーキングメモリーを鍛えることで、情報の優先度をつけて、落ち着いて行動できるようになります。

読み書き・計算が遅い、苦手である

読み書きや計算に時間がかかったり、苦手であることにも、ワーキングメモリーが関係しています。読み書きや計算をするときは、直前まで見ていた情報を記憶しながら集中し続ける必要があるからです。ワーキングメモリーが低い子どもは、直前まで読んでいた内容を忘れてしまい、何度も戻って確認しないといけないため、学習にストレスを感じやすくなります。

集中力がない

ワーキングメモリーが低い子どもは、授業への集中力が低くなる傾向にあります。なぜなら、先生の話す内容や、黒板に書かれた内容、教科書の内容、自分でノートに書く内容など複数の情報をスムーズに処理できないからです。ワーキングメモリーが低いと「今、自分が何に集中するべきか」の判断が難しくなります。

思考の切り替えが苦手である

思考をすぐに切り替えられないのも、ワーキングメモリーが低い子どもの特徴です。ワーキングメモリーは情報を保持するだけではなく、「もう必要ない」と判断した情報を忘れる役割もあるからです。話題が変わったときに、前の話題から思考を切り替えられないのも、ワーキングメモリーの低さが関係しています。ワーキングメモリーを鍛えることで、思考を切り替えて、今必要ない思考をスムーズに手放せるようになるのです。

ワーキングメモリーが低い原因

先ほど述べた通り、ワーキングメモリーには個人差があります。ワーキングメモリーが低い原因は一つではなく、複数の要因が関係していると考えられています。発達の遅れや、発達障害、遺伝的要因の関連性が指摘されることもあります。さらに、学習障害や睡眠障害の併発の可能性も考えられます。
また、睡眠時間や栄養不足、運動不足、ストレスなど、生活習慣や精神状態が原因となって、一時的にワーキングメモリーが低下することもあります。

ワーキングメモリーを鍛えるための8つの方法

ワーキングメモリーを鍛えるための8つの方法

ここからは、ワーキングメモリーを遊びながら鍛えて向上させる方法を解説します。特別な教材を購入したり訓練を受けたりしなくても、家庭で手軽に取り組めるので、ぜひ参考にしてください。

暗算・暗記

暗算や暗記が必要なゲームは、ワーキングメモリーを鍛えるのに効果的です。暗算をする場合「数字を一時的に記憶する」「計算方法を長期記憶から探し出す」といった脳の働きが求められます。短期記憶と長期記憶の連携は、ワーキングメモリーを鍛えるのに役立ちます。暗算・暗記を使うゲームには、

  • ナンプレ(数独)
  • 神経衰弱
  • カルタ

などがあります。神経衰弱などは、少ない枚数から始めて、徐々に枚数を増やしていくといいでしょう。

デュアルタスク

頭を使いながら体を動かす「デュアルタスク」も、ワーキングメモリーを鍛えるのに効果的です。運動と思考を同時に行うと、脳内で大量の情報を整理する必要があるため、「情報整理」を鍛えるのに役立つといわれています。

デュアルタスクの例には

  • 歌を歌いながら絵を描く
  • 散歩しながら暗算をする

などがあります。

ぜひ、お子様が好きな遊びと動作を組み合わせて取り組んでみてください。また、楽器演奏やリトミック(音に合わせて自由に身体を動かす活動)、野球やサッカーなどのスポーツも、思考しながら体を動かすデュアルタスクになるので、お子様の興味に合わせて取り入れられるといいでしょう。

絵本の読み聞かせ

絵本の読み聞かせをすることで、視覚と聴覚のどちらの処理能力も高められます。絵本の読み聞かせでは、読み手の声を聞きながら絵本を見て、受け取った情報を処理する能力を必要とします。効果的な読み聞かせ方法はこちらです。

  • 通常通り、絵を見せながら読む
  • 絵は見せずに朗読をして、聴覚情報を映像化する
  • 途中で読み聞かせを止めて、続きを想像させる
  • 読み聞かせ後に感想を聞いたり、絵本の内容をイメージした絵を描く

読み聞かせによって、視覚情報と聴覚情報の処理能力だけでなく、イメージを映像化して記憶する力も鍛えられます。絵本の読み聞かせは「音韻ループ」「視空間スケッチパッド」「エピソーディックバッファ」すべての要素を活用するので、効率よくワーキングメモリーを鍛えることもできます。

逆さ言葉

逆さ言葉とは、言葉や文章を聞いて、逆さにして言う遊びです。子どもに「時計を逆から読んだら何かな?」と聞いて「いけと」と答えられたら正解です。初めは3文字ほどの短い言葉から始めましょう。文字を覚えながら逆さに直すことで、ワーキングメモリーを鍛えられます。ほかにも、「いやもき」など、バラバラになった言葉を「やきいも」と正しい単語に直してもらう方法もあります。

外遊び

外遊びでもワーキングメモリーを鍛えられます。家の外に出ると視覚的な刺激が豊富にありますよね。帰り道の会話の中で「公園には何色の花が咲いていた?」などと聞いてみるのもいいでしょう。目に映るものや自然の景色を楽しみながらごっこ遊びをするのも、情報を一時的に記憶し、分析する能力を向上させられます。

ほかにも、鬼ごっこやかくれんぼなど、他の子と体を動かしながら遊んだり、木登りをしたり、公園の遊具で遊んだりすることも、ワーキングメモリーの向上につながります。特に木登りは、体を動かしながら、変わっていく周囲の状況をすばやく判断して対応させていく必要があり、脳内で情報をスピーディーに処理する練習になります。

後出しじゃんけん

後出しじゃんけんは、相手がじゃんけんで手を出したあとに、負ける手を出す遊びです。例えば相手が「パー」を出したら「グー」を出します。相手が出した手を認識してから、何を出せば負けるのか判断することで、ワーキングメモリーを鍛えることができます。

最初はわざと負けるのが難しく、時間がかかるかもしれません。慣れてきたら、どんどんテンポ良くやってみましょう。「ジャンケンポン、勝って!(負けて!)」と指示を出せば、視覚情報と音情報を同時に鍛えるトレーニングにもなりますよ。

テレビやゲームの時間を減らす

ワーキングメモリーを鍛えるためには、テレビやゲームの時間を減らすことをおすすめします。テレビやゲームにあてていた時間を、なるべく親子で遊んだり、会話を楽しんだりする時間に変えるようにしましょう。会話をする中で、「相手の話を聞く」「言葉を覚える」「覚えた言葉を使ってみる」「使う言葉を判断する」といった作業が生まれます。ワーキングメモリーを使ってこれらの複数の作業を同時におこなうことで、場面に応じた適切な言葉を選択できるようになります。

また、親子で遊ぶ中で、「相手の行動を観察する」「ルールを聞く」「ルールを覚える」「真似をする」などの作業も生まれます。親子で一緒に遊びを楽しめば、子どものワーキングメモリーはしっかり稼働し、鍛えられていくでしょう。

睡眠をとる

睡眠時間が足りない状態が続くと、ワーキングメモリーが低下してしまいます。適切な睡眠をとるようにしましょう。ワーキングメモリーは前頭前野の背外側部と前部帯状回が担っていて、睡眠時間が不足すると、前頭前野を含めた脳全体の働きが悪くなってしまうのです。

脳の働きが悪くなってしまっては、いくらワーキングメモリーのトレーニングをしても十分な効果は感じられないでしょう。しっかりと睡眠をとることも意識しましょう。

取り組みはゲーム感覚で行うこと

ワーキングメモリーを鍛える際は、 あくまで楽しくゲーム感覚で取り組むようにしましょう。お子様が嫌がっているのに押しつけたり、お勉強感を出して苦手意識を触発したりしないほうがいいでしょう。

脳科学に関する研究では、ポジティブな出来事にあった時に活性化する脳の領域と、優れたワーキングメモリーを持つ脳が活性化している領域の一部が重なっているということが分かっています。ワーキングメモリーを鍛えるためには、楽しい気持ちや、ポジティブな気持ちで過ごすことも重要であることを押さえておきましょう。

まとめ

ワーキングメモリーが低くて、学校や生活の中で困難を感じている子どもはたくさんいます。そんな子どもたちの困難が少しでも解消できるように、ワーキングメモリーを鍛えてあげたいですよね。日々のちょっとした時間に、意識して親子で会話をしたり、遊んだりすることで、ワーキングメモリーを鍛えることができます。

また、生活習慣やストレスによっても一時的にワーキングメモリーが低下するので、規則正しい生活や適度な運動も大切です。親子で楽しみながらワーキングメモリーを鍛えて、学習に取り組んだり、スムーズなコミュニケーションを取れるようになるために、ワーキングメモリーを鍛えていきましょう。

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