子どものやる気を引き出す方法とは?親ができる4つのこと

子どもに対して、勉強や習い事に積極的に取り組んでほしいと思う親は多いでしょう。

しかし、子どもがやる気を出さないとき、親はどうすればよいのでしょうか?今回、心理学や教育学の研究から、子どものやる気を引き出す方法を紹介します。

この記事でわかること
  • 2つのやる気「外発的動機付け」と「内発的動機付け」の違い
  • 子どものやる気を高める方法
目次

やる気とは何か?

まず、「やる気」とは何かを理解する必要があります。

「やる気」とは、物事を行おうとする気持ちであり、欲求などを意味する表現です。

心理学では、人をやる気にさせることを「動機付け」といいます。動機付けには、自分以外から影響を受ける「外発的」なものと、自分自身の中にある関心や興味、意欲による「内発的」なものに分けられます。ではこの「外発的」と「内発的」な例を、子どもの行動に沿って説明していきます。

外発的動機付けとは?

外発的な動機付けは、ご褒美や罰などによって動機を与えて行動を促すことです。

例えば、「テストで良い点を取ればお小遣いをあげる」や「お手伝いしてくれたらお菓子を買ってあげる、お手伝いしてくれないならお菓子は買わない」などがあります。

外発的な動機付けは、親がコントロールしやすく、すぐに効果が出ますが、長くは続きません。子どもが本当に興味がある物事に向き合ってるわけではないからです。

内発的動機付けとは?

内発的な動機付けは、楽しいとか面白いとか好きだという感情や関心、興味、意欲などによって自らの行動を促すことです。例えば、「この本が読みたくてたまらない」や「計算問題が好きで、算数の授業を張り切ってしまう」などがあります。

内発的な動機付けは、子どもが好奇心を持つことを尊重し、すぐに答えを与えるのではなく「なぜだろう?」「どうして?」と一緒に考える機会をから得ることができます。しかし、内発的な動機付けを作りだすのは中々難しいものですよね。

子どもの内発的動機付けを高める方法

外発的動機付けと内発的動機付けを比べたとき、外発的動機付けは自分にとっての損得が明確になるので、行動への意欲が高まりやすいですが、慣れてしまうと効果が続かなくなってしまいます。一方で内発動機づけは、行動自体が目的となるため、高い集中力が発揮されやすなります。そして、行動することによって欲求が満たされるため、子どもから進んで行動し、学ぼうとします。

では、子どもの内発的動機付けを高めるにははどうすればよいでしょうか?

  • 成功体験を与える
  • 自分で選ばせる
  • 頼り、ほめ、励ます
  • 好きなことを主体的に学ぶ

以上、4つの方法を試してみましょう。

成功体験を与える

「自分はできる」という自信を持つことが、子どものやる気を高めます。そのためには、「成功体験」を与えることが重要です。成功体験とは、子どもが目標を達成したり、課題を解決したりすることです。では、子どもが成功体験を得るために、親はどんなことができるでしょう。以下で詳しく解説していきます。 

スモールステップで成功体験を積み重ねる

成功体験を与えるためには、

  1. 子どもが成功できるよう、頑張れば必ず到達できるような目標や狙いを具体的に設定する
  2. 目標に到達したら『やったね』と達成感を与える
  3. また次に成功できそうな目標を立ててあげる

という「スモールステップ」を設定する方法が効果的です。例えば、「漢字100問テストで満点を取ろう」という目標は、子どもにとって難しすぎるかもしれません。そこで、「今日は10個の漢字を覚えよう」という小さな目標を立てて、翌日はさらに5個覚える、次はもう5個という具合に増やしてみましょう。小さな成功を積み重ねることで、子どもは自信とやる気を持つようになります。

成功体験の種類に注意する

成功体験を与えるときには、その種類や頻度にも注意が必要です。成功体験の種類としては、「結果的な成功」だけでなく、「過程的な成功」も大切です。結果的な成功とは、目標や課題を達成したり、成果や評価を得たりすることです。

過程的な成功とは、努力したり、工夫したり、挑戦したりすることです。例えば、「テストで良い点を取ったね」というのは結果的な成功ですが、「毎日練習することができたね」というのは過程的な成功にも着目しています。結果的な成功だけでは、子どもは自分の能力に限界を感じてしまうかもしれません。過程的な成功もあわせて認めることで、子どもは自分の努力が報われると感じて、やる気を持ち続けることができます。

自分で選ばせる

子どもが自分の意思で自由に選択できることも、やる気を高めます。自分で選択することで、自分の責任で行動することになります。また、自分の興味や関心に沿ったものを選ぶことができます。

自分で選択する機会を増やす

自分で選ばせるためにはまず、「何をいつ、どこで、どの順番でやるかなど」を子どもに決めさせることです。例えば、「宿題は何から始める?」「今日はどの本を読む?」「習い事は何がしたい?」などと聞く機会を増やしていきましょう。ただし、選択肢が多いと子どもがどこから手を付けたらいいかわからなくなってしまうので、選択肢は2~3個程度に絞ってあげると良いでしょう。

自分で選択したことに対して責任感を持たせる

自分で選択したことに対しては、子どもに責任感を持たせることも大切です。例えば、「宿題は何から始める?」と聞いて、「算数から始める」と答えたら、「じゃあ、算数を終わらせたら教えてね」と言ってあげます。子どもは自分で決めたことを最後までやり遂げることで、自信や達成感を得られます。

頼り、ほめ、励ます

子どもが最初は外発的動機から始めたことでも、後に内発的動機が大きくなってくることがあります。そのためには、親が子どもを頼りにしたり、ほめたり、励ましたりすることが大切です。

頼りにするというのは、「一緒にがんばれる存在」だと子どもに示すこと

例えば、「この問題、わからないんだけど、教えてくれない?」「この本、面白そうだけど、読んだことある?」「この絵、すごく上手だけど、どうやって描いたの?」などと聞いてあげます。子どもが自分の知識や技能を発揮できる場面を作ってあげることで、自信や興味を高めます。

ほめるというのは、「成功したこと」や「努力したこと」を認めてあげること

例えば、「テストで良い点を取ったね」「毎日練習していたから上手になったね」「難しい問題に挑戦してすごいね」などと言ってあげます。ただし、ほめすぎるのは逆効果になる場合もあるので、適度にしてあげましょう。

励ますというのは、「失敗したこと」や「苦手なこと」に対して温かく見守ってあげること

例えば、「テストで点数が取れなかったけど、勉強頑張ったね」「難しい問題だったけど、よく挑戦したね」など結果よりも過程をほめてあげましょう。失敗しても諦めないで挑戦し続けられるようにサポートすることが大事なことです。

好きなことを主体的に学ぶ

好きなことを主体的に学ぶ

子どもが好きなことを学ぶときに感じる楽しさや好奇心は、内発的動機付けの重要な源です。好きなことを学ぶことで、子どもは自分のペースで深く掘り下げていくことができます。また、好きなことを通して、他の分野にも興味が広がることもあります。

子どもの興味や関心に沿った質問をする

興味や関心に沿った質問をすることで、子どもは好きなことを主体的に学んでいきます。例えば、「この本の中で一番面白かったところはどこ?」「この絵に描いたものは何?」「この歌の歌詞はどういう意味だと思う?」などと聞いてあげます。子どもが自分の考えや感想を言葉にすることで、理解や表現力が深まります。

親子で一緒に楽しむ

「親子で一緒に楽しむ」ことも大切です。例えば、「一緒に本を読んで感想を話す」「一緒に絵を描いて見せ合う」「一緒に歌を歌って楽しむ」など一緒に楽しみを共有しましょう。親が子どもの好きなことに興味を持って一緒に楽しむことで、子どもは自分の好きなことが認められていると感じます。また、親の反応や感想を聞くことで、子どもは自分の好きなことに対する見方や考え方を広げることができます。

まとめ

子どものやる気を引き出す方法として、以下の4つを覚えておきましょう。

  • 成功体験を与える
  • 自分で選ばせる
  • 頼り、ほめ、励ます
  • 好きなことを主体的に学ぶ

これらの方法を実践することで、子どもは自分の力で物事に取り組むことができるようになります。親は子どものやる気を引き出すために、適切なサポートをしてあげましょう。

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