子どもの創造力を鍛えるための6つのアイデアと親の関わり方3つ
子どもは時に、大人の想像を超えるような発想を展開したり、独特な個性を見せてくれたりします。しかし、日頃から我が子を近くで見ているお父さんやお母さんは「うちの子は何かを作り出す力が欠けているのではないか」とお子様の個性を見逃してしまったり、他のお子さんと比べてしまったりすることがあるのではないでしょうか。
創造力と聞くと「才能がない」「手遅れではないか」と思われている方が多いようですが、創造力は才能のみで発揮されるものではなく、能力を伸ばすのに期限もありません。また、待っていて突然生まれる能力でもないのです。創造力は体の筋力と同じで、整った環境の中で実際に取り組み続けることで鍛えられます。
本記事では創造力という言葉が持つ意味の他に、鍛える方法やお子様への関わり方をご紹介します。
子どもにとって創造力とは
近年、老若男女問わず重要視されている創造力という言葉ですが、そもそもどのような意味なのでしょうか。
創造力という言葉の意味は「新しいものを自分で作り出す力」とされていますが、現代社会ではさらに深い意味を持つ「新しい価値を生み出す力」と定義されています。また、創造力は経済産業省が提唱している社会人基礎力の中で「考え抜く力」に位置している能力です。つまり子どもが創造力を養うことは、ただ物を作り出せるようになるのではなく、自分の発想を実現するために価値のある考えや結果を探求する力を育てることに繋がるということになります。
ここからはそんな創造力を養う必要性や想像力との違いについて解説します。
なぜ創造力が必要なのか
現代社会では人工知能(AI)やデジタル化が進み、私たちの生活やビジネス環境は効率化の一途をたどっています。しかし、その便利さは社会の在り方を大きく変化させ、特にビジネスにおいては過去の知識が通用しなくなるなどの複雑化は免れないでしょう。そのため、AIで予測できるような既存のやり方ではなく、いかに革新的な新しい価値を生み出すかがこれからの社会に必要とされている能力なのです。
前述したように、創造力とは物を創作するだけの力ではなく、目的に向かって考えやり抜くことで価値を生み出す力です。そして目標を達成するためには積極的に行動する力や物事を柔軟に考える力も必要となるでしょう。そういった、常識に捉われず、探求心を持って様々な物事に臨む姿勢である人が創造力に長け、将来必要とされる人物となります。
また、創造力を高めることは多くの知識や経験を積むことに繋がるため、将来の選択肢が広がり、進むべき道を自分の力で切り開くことも期待できますよ。
同じ非認知能力である創造力と想像力の違い
非認知能力とは、記憶力、思考力、計算力、言語力、IQなどの認知能力以外の能力を広く表す力で、数値化することが難しい内面的なスキルのことを指します。創造力も想像力も同じ非認知能力として知られていますが、どのような意味の違いがあるのでしょうか。
想像力は「物事やアイデアを心で思い描く力」に対し、創造力は「イメージしたものを実際に形として作り出す力」を意味しています。違いがわかりやすいように英語で表記してみましょう。
想像力・想像性 | imagination (イマジネーション) |
創造力・創造性 | creativity (クリエイティビティ) |
つまり、イマジネーション(想像力)を働かせ、頭や心の中で作り出したアイデアを実現化するために必要な力がクリエイティビティ(創造力)ということになります。
学校教育で創造性は育つ?
ご存じの通り学校教育では集団行動を主としているため、「みんな一緒に」が基本となることから、個人の自由な発想やアイデアを生み出す場は限られてしまうでしょう。また、通常学級では1クラス35人が標準人数となり、教師1人に対し生徒35人が個別で自由な発想や行動をしてしまっては対応が難しいことも理由の1つです。
自由な表現ができる教科として図工や音楽が代表的ですが、それだけでなく他の教科でも創造力を発揮できるような環境や工夫が必要と言えます。社会が創造性を養うことを重要視する今、学校教育で創造性を育てるためには、教師を始めとする大人の工夫や保護者の理解、そして学校教育を取り巻く環境の修正が必須と言えるでしょう。
子どもの創造力を鍛えるためのアイデア
前述したように創造力を養うことに期限はありませんが、固定概念にとらわれない自由な発想を持つ子どものうちに鍛えることをおすすめします。では実際、鍛えるためにはどのような環境で取り組むのが良いのでしょうか。
ここからは普段の生活の中で取り入れることができる、創造力を鍛えるためのアイデア6つをご紹介します。
自由時間、自由な場所を与える
友達や大人と関わることも良いですが、1人で過ごす時間や場所を持つことで、思うままに遊んだりルールを作ったりと創造力を働かせるきっかけになります。そのため、本来の遊び方でなくても、子どもが夢中になって楽しんでいるときは危険なことをしていない限り、そっと見守りましょう。
最初は少しのひらめきから始まった遊びでも、次第に工夫や思考を凝らしながら、必要な道具を自分で調達したり、新しいルールを作ったりと、広がるアイデアを叶えていく力を身につけます。自由な発想で、何にも縛られない遊びは子どもの個性や創造力を引き出してくれますよ。
先回りせずに失敗をさせる
子どもが失敗しそうになったとき、つい周りの大人は「そうじゃないよ」と教えたくなりますよね。子どもを失敗から守るための思いやりなのですが、それでは子どもはより失敗することを恐れるようになってしまいます。失敗を事前に防ぐのではなく「何かに挑戦するとき失敗は付きもので、失敗することは決して悪いことではない」ということを伝えるのが大切です。
子どもの能力を高めるためには、子ども自身が失敗から学び、成功へと導くための新たな解決方法を模索することの積み重ねが必要であることを理解しましょう。
大人が創造する姿を子どもに見せる
子どもはこれまでたくさんの生きる知恵を大人の真似をすることで培ってきました。そのため、子どもは驚くほど大人の言動をよく観察しています。特に身近な存在であるお父さんやお母さんの姿は意識していなくても自然と目に映る存在でしょう。経験や知識を言葉で伝えるのも良いですが、大人自身が創造する姿を見せることで子どもも抵抗なく創造性を働かせることができます。
創造と言っても複雑なものを作り出す必要はありません。興味のある新しいことに挑戦したり、柔軟な考え方を見せたりすることが子どもに良い影響を与えます。また、日常生活の中で何か問題に直面したときには色々な解決方法を試し、解決に向かって進む姿を見せることも効果的です。
子どものアイデアを聞き、サポートする
固定概念にとらわれない子どもは「〇〇をするとどうなるんだろう。」など、柔軟な思考から様々な疑問やアイデアが浮かびます。大人はそのひらめきや好奇心を崩さないようサポートすることが重要です。何でも先回りして答えを伝えたり、考えを否定したりすると、子どもは途中で考えることをやめてしまうかもしれません。そうならないためにも、子どもが思いつくアイデアをよく聞き、その考えを励まし肯定するような声かけやサポートを周りの大人は心がけてみてください。時には大人の概念を覆すようなアイデアをひらめいてくれるかもしれませんよ。
結果よりも過程を褒める
「子どもの才能は褒めて伸ばす」という考え方が主流になった現在、多くのご家庭で自己肯定感を育むような言葉がけを意識されているのではないでしょうか。その褒め方を少し工夫することで、より子どもに伝わりやすく、創造力の向上に繋げることができます。その工夫とは、結果よりも過程を認め褒めることです。
結果ではなく過程を褒めることで子どもの挑戦心や成績が上がるという関係性はスタンフォード大学のキャロル・S・ドゥエック心理学教授が行った実験で明らかになっています。褒め方の例は以下になります。
×「テストで100点取れてすごいね。」
〇「毎日頑張って勉強してたもんね。だから100点が取れたんだね。えらいね。」
×「とても上手に絵が描けたね。」
〇「長い時間集中して、たくさんの色を使い分けて描き上げたんだね。すごいね。」
結果だけを見るのではなく、努力した過程を認めてもらえると、大人でも嬉しいですよね。毎回は難しいかもしれませんが、子どもの挑戦心を育む気持ちを考え、少し意識して褒める言葉を選んでみてください。
大人が一緒に楽しむ
大人と一緒に楽しみながら遊びや創作活動をすることで、子どもにとって新しいことに挑戦しやすい環境となります。また、子どもと大人が一緒に考えアイデアを出し合うことで、活動の幅が広がり、お互いに創造力に刺激を与えることができるでしょう。
なによりも、子どもは楽しみながら学ぶことに長けています。大人と一緒に考えた遊びを楽しむことで「新しいものを生み出すことは楽しい」という考えに繋がり、創造することへの意欲が高まります。楽しむ経験を積むことで創造力を含めた様々な能力を育むことができますよ。
子どもの創造力を鍛えるゲーム
子どもが創造力を最大限に発揮できるのは遊びの時間です。子どもは遊ぶことが大好きで、より楽しむために日々探求しています。決められたことをするよりも、自由な発想を繰り広げられる遊びの時間は創造力を鍛えるための絶好のチャンスと言えるでしょう。子どもには、勉強させるという意識よりもゲームを行うという楽しい気持ちで取り組んでもらった方が意欲が増していきます。
本項では、数あるゲームの中でも特に創造力を鍛えることができる5つのゲームをご紹介します。
読書
多くの知識を吸収できる読書ですが、養えるのは学習面だけではありません。本の中の言葉を頼りに、想像を膨らませながら思考を繰り返すことで創造力を鍛えることもできるのです。
読書では様々なジャンルの書籍を読むことで、違う世界観を味わうことができます。話の中に出てくる人物ひとりひとりの視点や考えを読み解くことは、多方面からの柔軟な考え方が可能になるのと同時に、他人の意見を参考にしてみようという協調性も育むことができるでしょう。
ごっこ遊び
ごっこ遊びは幼児期に人気の代表的なゲームですね。時には正義のヒーロー、またある時はお母さん、他にも八百屋さんや幼稚園の先生になることも。そんな年齢や性別を超えた様々な役になりきることで、毎回違った視点で物事を考えられるようになります。
また、ごっこ遊びのストーリーやシチュエーションなどを考えさせて、それを実際にやってみるのも効果的です。自分で考えたストーリーやキャラクターに必要なものがある場合は準備したり、作ってみたりするのも良いでしょう。
砂遊び、粘土、ブロックなどの創作活動
砂や粘土、折り紙やブロックなどを使った創作活動でも創造力を鍛えることができます。もちろん、アートと呼ばれるようなすごいものを作る必要はありません。創作材料の特性を活かし、自由な発想を形作ることに意味があるのです。
自由に何かを作り出すとき、人は「何を作ろう」と思考を巡らせ、「どのように作るか」と構想を練り、「もっと上手く作るためにはどうすれば良いか」と更なる工夫を追求します。それをやり遂げ、価値を生み出すことが創造力の向上に繋がるのです。
お絵描き
お絵描きをするのも創造力を鍛えるのに効果的な遊びです。子どもが個性を出しやすく、発想したものを思いのままに描くことができるからです。また、色鉛筆や絵具など描く道具を自由に選べるようにすると、より個性豊かな表現ができるでしょう。
自由に描くことに困ってしまうお子様には、最初に丸や四角を描かせて、そこから「何に見える?」とアイデアを広げていくのがおすすめです。新しい価値とは必ずしもゼロからの創造を求めているわけではありません。重要なのは様々なアイデアを膨らませ、そこから自分が納得するまで描き切ることなのです。
リトミックやダンスなどの音楽表現
音楽のリズムを感じながら体を動かすリトミックや、音楽に合わせて自由な表現ができるダンスも創造力を鍛えるのに有効です。形ある物を作り出すだけが「創造する」というのではなく、感じた音のイメージを体で表現することも、立派な価値を生み出しています。
リトミックやダンスを実践する際は、子どもが感じるままに表現させてみましょう。表現方法に困ってしまう場合は、音の高低を動物に例えてみたり、体の部位を特定して動かすよう促したりするのもおすすめです。
創造力豊かな子に育てるために親ができること
遊びや活動の場を与えるだけでなく、親のアプローチ次第で子どもの創造力が伸びやすくなります。反対に、対応によっては子どもの創造力を養う妨げになってしまうこともあるので、注意も必要です。
ここからは子どもが豊かな創造力を養うために親ができること3つを、注意点とともにご紹介します。
否定せずに肯定する
日頃から子どもの活動に対する否定的な言葉がけは避けましょう。子どもの考えを否定するような言葉は子どもが創造する気持ちを妨げてしまいます。子どもの興味があることや、思いついたアイデアはぜひ肯定的に捉え、関心のあるコミュニケーションをはかってください。子どもは親に肯定されると、より一層やる気を感じ、自信に繋がります。
また、時には子どもの活動をそっと見守ることも大切です。子どもが活動に行き詰まり、助けを必要としたときにはサポートしてあげましょう。親が見守ってくれていると感じることで、子どもは新しいことに挑戦する気持ちを高めることができます。
子どもの自由に行動させる
子どもに近い存在である親は、子どもの行動につい口を出してしまうこともあるかと思います。特に、普段の生活の中では時間が限られているため、「今は時間がないからやめて」と子どもの遊びを中断させてしまうのも無理はありません。しかし子どもが集中しているときは、創造の世界が広がっている証拠です。創造力を育んでいる瞬間を無駄にしないためにも、子どもが自由に動ける時間と場所の確保をおすすめします。
遊んだ後は具体的な感想を伝える
子どもが創造力を働かせて充実した遊びの時間を過ごせたら、ぜひ感想を伝えましょう。そのとき、ただ「すごいね」と言うのではなく、どんなところが良かったのか、どれだけ頑張ったかなど、具体的に伝えることが重要です。「これはなんでこの色にしたの?」などと質問をして、子どもが考えたものに興味を持っているというアピールをするのも良いでしょう。子どもは大好きなお父さんやお母さんに認めてもらえると、より自信を持つことができます。
時には上手くできなかったと落ち込んでしまうこともあるかもしれません。そんなときには問題点に触れるのではなく、「〇〇なところはよく考えられていると思うよ。よく思いついたね。」など、できていることに目を向けて肯定的な感想を伝えてあげてください。そうすることで失敗を恐れない挑戦する心を育むことができますよ。
ここまでご紹介したとおり「子どもの創造力」を鍛えるために
上記のようなことが必要になります。
しかし、家事・育児・仕事などもあるし、それにプラスして色々なことを追加していくのは大変、、、
分かった気がしてもポイントをおさえながら実際にするのは大変そう、、、
などのお悩みをかかえていませんか?
もっと手軽に、負担なく、「子どもの創造力」を育てることが出来ればなぁ、、、
と。
子どもが喜ぶの要素が盛りだくさん。
さらに幼児期に学ぶ内容をまるっと学習できる。
そんな方法があったら試してみたくはありませんか?
などに加え、
さらにママ・パパは幼児教育の知識やスキルも身に付けられる。
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今なら自宅にタブレットが届く無料体験も受付していますので、ぜひ試してみてください。
幼児期は脳は6歳までに90%ができあがると言われます。
「幼児教育はまだ早い」と思われている方ほど、早めの取り組みをおすすめします。